他人(ひと)に見せるもんちゃうて。

自分による、自分のための、メモ書き。

「年収」=「市場価値」と捉えるのは危うい。

「年収」=「市場価値」と捉えるのは危うい。

(これは、Twitter に投稿した一連の投稿をまとめたものです。)

年収とは何か?

年収はあくまで価値交換によって得られる価値(結果)であって、価値交換を行う前に手元にある価値(原因)ではない。

Wikipedia にもこうある。

市場価値(しじょうかち)は、価格時点において買う意欲のある買い手と売る意欲のある売り手が各自市場及び資産に関する十分な情報を持ち、慎重に、かつ強制されないで行動し、適切なマーケティングの後に、第三者間の公正な取引交渉を経て、当該資産が交換されるであろう評価額である。

では、何が先行指標となるのか?

採用における評価指標は千差万別。

課題解決の一手としての採用であるなら、課題の数だけ評価要素(= 前指標としての価値)がある。

が、コアとなる価値は、「課題が解決される価値」である。

 

課題を解決する Solution となる要素を分類し、人に当てはめたときに Problem/Solution Fit し、且つ解決度が高い時に「価値が高い」と認識される。

そして、今の課題だけではなく将来の課題に対して Problem/Solution Fit しているほど、価値が高い。

何が「課題が解決される価値」につながるのか?

前段の話を前提とすると、

  • 課題のタネを発見する力
  • 課題の解像度を高める力
  • 解像度高く課題を認識する力
  • 課題に対する方針を策定する力
  • 課題解決方針に沿って実行する力
  • 実行する中で解像度の上がった課題に対して調整する力
  • 上記を反復的に行う力

という分類ができるだろうか。

 

この分類の中で、方針策定や実行といった How(方法論)に近いところは、価値となりうるスキル / 経験が無限にある。

何によって「年収」が決まるのか?

上に記載した他の力も含め、全て並べた時の

  • 需要と供給
  • 課題解決によって生み出される利益(企業や社会が追求する「価値」)

によって原理的には採用時の年収評価ができる。

 

大抵の場合「課題解決によって生み出される利益」は不確定要素が多く判断できないため、

  • 需要と供給を測るための「市況感」
  • 人材確保に対する経営陣のリソース投資判断(採用予算)

によって年収が決まるのではないか。

何によって「市場価値」を上げられるか?

そう整理してみると、

  • 需要が多く供給が少なく
  • 今だけでなく将来的にも使える見込みのある
  • 企業や社会が追求する「価値」に繋げられる

を満たすようなソフト・ハードスキル / 経験があれば「市場価値」を上げられるだろうか。
このロジックをぶっ飛ばして「年収」を上げようとすると、どこかで躓く。

「市場価値」より大事なものを見失っていないか?

そして何より大事なのは、自分自身が何に「価値」を感じるか。

「市場価値」の主語はあくまで「資本主義社会」。「自分」を主語にして、何に「価値」を感じるかという「価値観」を大事にしたい。

 

自分自身が大切にしたい「価値」を得るための手段として「市場価値」を上げる発想なら良いだろうが、この手段と目的が逆転すると、自分が生きる意味を見失ってしまうこともある。

例えば、

自分が大切にしたい「価値」を感じ続けるために、生き続ける。そのために、「市場価値」を上げる。そのために、スキル / 経験を得る。

といったような「価値」の流れを意識して、

自分自身の「価値観」と、人生の「目的(パーパス)」は見失わずに、資本主義社会を生き抜いていきたい。